思い出

私が小学2年生のたしか5月だったと思う。

それまで住んでいた家から
歩いて30秒くらいの場所に引っ越しをしました。
祖父母と父、母、姉と私の6人家族。

おじいちゃんおばあちゃんがいたので
学校から帰ると必ず誰かいて
「ただいま」というと
「おかえり」と返事が返ってきました。

引っ越す前のある日
姉と遊びに出かけていて帰ってくると
玄関に鍵かかっていて
私と姉は、ガーン😱と立ち尽くしました。
たぶん、おばあちゃんは買い物に
いつもいるおじいちゃんも
新しい家の準備かなにかで出ていたのかも。


えー、どうしよう…と困った私は
じーっと、玄関の戸の上を見つめました。


(あそこに鍵があるのになぁ…)



そう、鍵の隠し場所。
でも姉も私も届かない。
姉はあきらめてしゃがみこむ。
私はというと…


そこへ、近所の顔馴染みのおばちゃんが
「あら、どうしたの?」と声をかけました。
医院の女の先生でした。

幼いピュアな私は(笑)
迷うことなく、優しいおばちゃんに
「この上にある鍵をとって」と頼みました。


家の人たちが帰ってきて
注意を受けたのは言うまでもない。

仲良しの近所の人でも
鍵の場所を教えてはいけないのだと
じっくり諭されました…。


新しい家に引っ越したとき
おじいちゃんが鍵の隠し場所を作ってくれました。
子どもの私たちでも取り出すことができ
かつ、家の人にしかわからない
ちょっとした仕掛けのある隠し場所を。
すごーい、さっすが~👍️と思いました。



新しかった家も
あれから40年近く経ちました。

そんな実家の今、中は空っぽに。
物も人も、誰もいなくなりました。
(父は健在です)


明日、解体します。


今日は、ときおり雪が降っていましたが
時々、青空ものぞいていたので
お墓参りに行ってきました。
これまで恒例行事のように
みんなで毎月行っていましたが
今日は1人で。

氏神様の神社にも寄って、お参りしてきました。




感謝の意を込めて。



chiisana hitorigoto

小さなひとりゴト hanamatsu flower academy インストラクター TAKATA's BLOG